akabeko先生/『少年の境界』の感想まとめ

akabeko先生/『少年の境界』の感想まとめ

 

皆さんこんにちは。

今回は、久々にオメガバースの作品をご紹介します。

担当2号が先日読み終わった後、唸りながら考え込んでしまったこちらの作品!

 

akabeko先生/『少年の境界』

 



タイトル 少年の境界 1【電子限定かきおろしマンガ付】 (ビーボーイオメガバースコミックス)
作者 akabeko
発売日 2017/7/10
出版社 リブレ
定価 ¥639(kindle版)

 

エロ度 ★★☆☆☆

シリアス度 ★★★★★

ギャグ度 ☆☆☆☆☆

ほのぼの度 ★☆☆☆☆

糖度 ★★☆☆☆

 

ズバリどういう漫画?

 

社会、本能、運命… 大きな力に抗おうともがく痛烈な人間模様

オメガバースで比較的シリアスなストーリーが読みたい方におすすめです。

 

 

あらすじ

 

俺がオメガのはずがない―――

 

自分の一生を左右する性別検査。

男女とは別に存在するα・β・Ω性は、

そのまま社会的地位をも分ける。

 

性別検査を受検したゆかは、

仲間内で自分だけがΩだという事実を突き付けられた。

クラスでの孤立、αである友人の大我を恐れ、

Ω性であることをひた隠しにするゆか。

 

しかし保健室に駆け込んできた幼なじみである薫の様子を見て、

大人しく地味な彼が自分と同じΩ性だと気付き――?

 

キャラクター

 

〇ゆか…薫とは幼馴染でずっと仲良くしていたが、進学と共に地味で大人しい薫とは距離を置き、積極的で明るい同級生と仲良くするようになる。性別診断で思いもよらずΩと診断され、その日から人生が大きく変わることとなる。

 

〇薫…ゆかの幼馴染で大人しい性格。幼い頃はいつもゆかの後ろをついて歩いていた。ゆかが離れていき、距離が出来てしまった今でも変わらずゆかのことを何よりも大切に思っている。性別診断にてαであることが判明する。ゆかのヒートに誘発されラットを起こす。

 

〇大我…ゆかの友人。ゆかが仲良くしていたグループの中で唯一αと診断される。ゆかのフェロモンに誘発されラットを起こし、ゆかを追い掛け回す。「それぞれが割り振られた役割だ」と性別に対し冷めた考えを持っている。その一方で「運命」にこだわる一面も。

 

〇倫(2巻より登場)…大我がよく行く居酒屋の店員。Ωであることを公表し、生活のためと割り切ってαを利用し生きている。だが、実は自分を選び、一生裏切らずに想ってくれる相手を求めている。

 

お知らせ担当2号によるおすすめポイント

 

推しポイント:丁寧な心理描写とリアルな世界観

 

オメガバースは主にBL特有の特殊設定です。

 

時に「腐女子が欲望を叶えるためのご都合主義」なんて思われてしまうこともあるのですが…

この作品はオメガバースの世界で生まれ、生きていく人たちの心の内に、かなり重きが置かれていて、

ぐいぐいその世界観に引き込まれていきます。

 

例えば性別検査のシーンでは、

今まで担当2号が読んだオメガバース作品の多くはもともと自分の性別を知っている場合が多かったのですが(自分の性を勘違いしていた、または後天的に変化した作品もありましたが)

この作品では、第一話にて性別判定が行われます。

そのためタイトルの通り、まさに自分の性を知らない「少年」の頃と知った後の境界を

それぞれのキャラクターが越えることになります。

 

「俺は ただの男として こいつらに出会ったのに」

 

対等の、ただの友達だったはずなのに判定結果一つで関係性がガラリと変わってしまう。

オメガバースはそんな残酷な世界だったのですね…

担当2号にとってもかなり新鮮で、衝撃的でした。

 

2巻の段階ではエッチなシーンは少なめで

心理描写と緻密なストーリー展開に圧倒されます。

今まで「特殊設定か~」とオメガバースにあまり触れてこなかった方にもとてもおすすめです!

 

推しポイント:これぞオメガバースの真骨頂!

 

以前オメガバースについて書いた記事にて

担当2号は鼻息荒く

 

オメガバースの最大の魅力は、なんといっても「本能」という名の恋の障壁!!!

 

と、書きました。

「少年の境界」はまさに、そこが一番のテーマとなっています。

 

幼い頃からゆかのことが好きで、いつまでも一番そばにいたい。

そんな薫はゆかのことを大切に想っているからこそ、

性別検査後に突如ヒートを起こし、同級生たちに追い掛け回されるゆかを守るために、

自らゆかを犯し、番となります。

本当は、性に振り回された結果にゆかを手に入れることだけは

絶対にしたくなかった薫ですが

本能には抗えないことを認めるしかありませんでした。

 

しかし、避妊を徹底し、発情期以外はセックスをしない。

番になってしまったけれど、ゆかが望まないのであれば

ただ、ふたりだけで一生を終えることもできる。

 

「Ωである前に…ゆかは ゆかだ」

 

ゆかは、薫の提案を受け入れ二人は幼馴染としての関係を続けていくことになります。

 

ここ、薫の気持ちを考えると本当に切なくなってしまいます。

薫はゆかのことが恋として好きで、

αとΩだからこそ番になれたのに

性が分かれてしまったせいで、逆に恋愛関係になることができなかったんです…

 

ゆかと薫が番となった日

 

「俺達 変わっちゃったの?」

「…じゃあさ 一緒に死ねば番が解消されて幼馴染に戻れんじゃね」

 

同級生が去り、ゆかと薫、2人だけが残された屋上で

ゆかが呆然としながら、そう聞いてきたとき薫はいったい、何を思ったのでしょうか。

 

はっきりと言葉にしない分

akabeko先生が描く繊細な表情の変化や一つ一つの行動に胸が締め付けられます。

 

推しポイント:次に襲い掛かるものは「運命」の力。人は抗えるのか…?緊張の2巻!

 

10月10日に発売された第2巻では「運命」が大きなテーマとなります。

ゆかは薫と早くに番になったおかげで、大人になった今抑制剤を必要とせずに生活が出来るようになっていました。

薫とも幼馴染として穏やかな関係を続けています。

 

ある時

実は性別診断をする年齢では、まだフェロモン分泌は少なく周期も不安定。

そのため通常Ωがヒートを起こすことはないとのこと。

ただ、「運命の番」が身近にいるとヒートが早くに起こることもあり

そのヒートが身近な人間に影響して誘発することもある。

そう、医者から言われたゆかは、

はっと

「それならあのときヒートを起こしたのは、薫が運命の相手だったから…?」

と気が付きます。

 

今までは、ヒートが起きてしまったから「仕方なく」薫は自分と番となった。

いつか薫に運命の番が現れたら、薫はその相手を選んでしまう。

そう不安に思っていたゆがでしたが、この話を聞きホッ顔を綻ばせます。

そして、その話を薫にしようと思った時

まだゆかは発情期ではないのに、突如薫にラット(Ωのフェロモンに誘発され起こるαの発情)が起こります。

もう、自分以外にはラットを起こさないはずなのに…

まさか…!

 

「俺達は一体 何を信じて 番を選ぶんだろう」

 

「本能」や「運命」に従うことが幸せなのか

自分の感情を貫き通すことが幸せなのか…

自分の判断が大切な相手の幸せな未来を奪っているのかもしれない…

 

不安や葛藤に苦しみながら

ゆか、薫、大我、そして新たに登場した倫は

それぞれの人生の中で再び、大きな変化を迎えていきます。

第2巻の紹介文の中にある

 

その出会いはだれかの不幸であり、だれかの奇跡だった。

 

この一文が担当2号は大好きです…

 

まとめ

 

はーーーーーーーしんどい!!!

 

読みながら、そして読んだ後も、ずーっとしんどかったのですが、

レビューを書きながら再びしんどさがこみ上げてきました。

もちろん、担当2号としては美味しいしんどさなのですが…

次回予告を見る限り、どうやら3巻も苦しく、波乱の様子

目が離せない注目作品!

 

ぜひ、時間のある時にじっくり読んでみてくださいね

以上「少年の境界」徹底レビューでした!

 

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(C)akabeko/libre 2017

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