時代物BLが好きなら読んでおきたい『百と卍』他2作をご紹介!

時代物BLが好きなら読んでおきたい『百と卍』他2作をご紹介!

皆さまこんにちは。

お知らせ担当4号です。

 

突然ですが、皆さまは時代物BLはお好きでしょうか?

4号はとても好きです。

色っぽく乱れる着物の袷(あわせ)足袋と袴(はかま)の隙間から垣間見える脚……

スーツや軍服も良いですが、着物には唯一無二のエロスがありますよね。

 

紗久楽さわ先生/『百と卍』

 

タイトル 百と卍 (onBLUEコミックス)
作者 紗久楽さわ
発売日 2017/2/25
出版社 祥伝社
定価 ¥743

あらすじ

 

陰間上がりの百樹は、ある雨の日に元火消しの粋な美男・卍に拾われる。

義兄弟の誓いを交わし、甘い日々を過ごす二人だが、百樹には実の兄に陰間として仕込まれたというつらい過去があって……

 

お知らせ担当4号のオススメポイント

 

推しポイント:兄弟萌え

 

兄弟同士の関係は、腐女子の間ではおなじみ。

その一方で、兄弟であることの葛藤をしっかりと描いている作品はそう多くないのではないでしょうか?

百樹と実兄・醒さんの関係は、いっそ血が繋がっていなければ二人とも幸せになれたのでは……?と思う程に切なく、読んでいて思わず涙腺が緩んでしまいます。

百樹の一途さはもちろん、醒さんの抑えた愛情や色気にクラクラすること間違いなしです。

 

推しポイント:暗い過去

 

娼館に売られ、実の兄に陰間として仕込まれた百樹。

それだけでもつらいのに、陰間には向かない容姿のせいで客から酷い仕打ちを受けることもしばしば。

そんな状況で百樹が耐えてこられたのは、醒さんへの想いがあったからこそ

そして醒さんも百樹を想っているのですが、立場上それを表すことができず……。

百樹が永遠に自分の元から去った後、密かに漏らされる醒さんの愛情に胸が締め付けられます。

百樹に感情移入して読むと醒さんに酷い!と思う部分もあるのですが、醒さんの想いはもしかしたら百樹以上に切ないものだったのかも知れません。

卍とむつまじく過ごしている今の百樹が幸せそうであればある程、良かったね!と思う気持ちと同時に際立つ過去の重さに読んでいてつらくなってしまいます。

 

推しポイント:時代考証

 

どんなに面白い作品でも、細部に違和感があるとどうしてもつまらなくなってしまうもの。

この作品の大きな魅力の一つは、緻密な時代考証にあります。

百樹や卍の暮らしはもちろん、言葉遣いまで、まるで本物の江戸にタイムスリップしたような気持ちで読むことができます。

また、その細部にまでこだわった本物志向は夜の営みの場面にまで……

マスコットのような愛らしい容貌とは裏腹、陰間としての手管を発揮する百樹は本当に魅力的です。

そこまで細かく作られているにもかかわらず、説明臭くなく全体としてかわいらしくまとまっているその仕上がりにも、感嘆せずにはいられません。

 

日高ショーコ先生/『知らない顔』

 

タイトル 知らない顔 (バーズコミックス ルチルコレクション)
作者 日高ショーコ
発売日 2016/11/24
出版社 幻冬舎コミックス
定価 ¥756

 

今回は、この作品に同時収録されている『灰色の海』についてご紹介させていただきます。

 

あらすじ

 

大店の息子にも関わらず家業を継がず硯(すずり)職人をしている吉治は、ある日旗本の四男・幸四郎と出会う。

幸四郎は吉治の作る硯にほれ込んだと語り、弟子入りを願い出る。その純な想いは、いつしか恋慕へと変わって……

 

お知らせ担当4号のオススメポイント

 

推しポイント:静かなエロス

 

短編ではあるものの、静の世界観の中で交錯するまなざしや熱の描写は雰囲気たっぷりで非常に濃密な一作です。

本来交わらないはずの武士と職人いびつな師弟関係を築いていると分かる冒頭の場面だけでもうクラクラ。

色気たっぷりのラブシーンも、特に大きな動きがあるという訳ではなく言外に想いを訴えかけている感じがたまりません。

畳の上にしどけなく投げ出された、足袋に包まれた足や乱れた髷(まげ)は、時代物ならではの色っぽさにあふれています。

 

推しポイント:美の異種格闘技戦

 

吉治と幸四郎は、互いに美しい青年ながら全く違ったタイプ。吉治は着流しに町人髷の似合ういなせな江戸っ子という風情。

対する幸四郎は、剣術に優れ一本気であるという武士らしさとは裏腹

色白で女のように美しいと形容されるかわいらしい容貌です。

異なる個性の美形がむつみ合う様子は眼福ですが、自分とは違うからこそ2人はお互いに惹かれたのかなと思うと、少し切ない気持ちになります。

 

推しポイント:身分差ラブ

 

家督を継いでいないとはいえ武家に生まれた幸四郎と商人の吉治とでは、埋めようのない身分の違いあります。

その上で、吉治を師とし従順に抱かれる幸四郎。

恋愛よりも師弟関係のほうが先にあったはずなのに、思わずこの師弟関係は吉治が幸四郎を支配することを正当化するためのものなのでは……?と疑いたくなってしまうような倒錯的な関係です。

同時に、武士とは言っても部屋住みの四男にすぎない幸四郎よりも腕利きの職人である吉治の方が金銭的に豊かであるというのもいびつさが見えてたまらないポイント。

吉治が感情をあらわにする場面には、そんな吉治のプライド独占欲、そして幸四郎の武士としての諦念が感じられて胸にぐっときます。

 

 

西つるみ先生/『華なるもの』

タイトル 華なるもの (onBLUE comics)
作者 西つるみ
発売日 2013/4/25
出版社 祥伝社
定価 ¥619

 

 

あらすじ

 

平安末期、武家の三男という卑しい出自でありながら、美貌を武器に上皇の寵愛を受けるまでになった高前。

美しく冷酷な成り上がり者として嫉妬や羨望、畏怖の目を向けられてきた高前に、有力貴族の嫡男・智実だけは純粋な好意を寄せる。

だが、智実の想いは高前の誇りを傷つけるもので……

 

お知らせ担当4号のオススメポイント

 

推しポイント:ドロドロ愛憎劇

 

最近のBL作品でここまで愛憎や陰謀が交錯する作品は珍しいのではないでしょうか。

野心にあふれプライドの高い高前と明るく素直な心を持ちながら貴族としての運命から逃れられない智実、そして二人の関係を見抜いている院の底知れぬ恐ろしさ。

貴族と武士という相容れない身分の人々が、美貌や愛情を武器に騙し騙されの攻防戦を繰り広げる様は、まさに院政期が舞台だからこそ。

その一方で、かわいらしくふんわりとした絵柄が、昼ドラのようなドロドロのストーリーを中和させてくれているのでとても読みやすいんです!

 

推しポイント:登場人物たちの変化

 

この作品では、まるで大河ドラマのように単行本一巻で主人公たちの青年期から老境までが描かれています。

人生で最も野心にあふれ、ギラついていた時期に智実と出会い、脆(もろ)くなっていった高前。

そして、高前への憧れや門閥貴族の嫡男としての成長を通して次第に冷酷な権力者としての一面を覗かせるようになった智実。

お互いとの出会いと駆け引きによって相反する変化を遂げていく二人が、やがて立場も境遇も異にしながら穏やかな再会を果たす場面は圧巻です。

 

推しポイント:雅な世界観

 

愛憎という部分が強調されがちなストーリーではありますが、作品全体に満ちあふれている日本的な美意識が読んでいてとても典雅で美しいこともこの作品の魅力です。

特に、この作品のクライマックスで登場する香炉や満開の桜、随所に現れる和歌のやり取りなどは、時代背景をよく表しているだけでなく華やかな貴族文化を感じさせ、それだけでもとても見ごたえがあります。

 

おわりに

 

時代物」と一口に言っても、時代や文化など作品によってもさまざま。

今回は江戸時代と平安時代を舞台とした漫画をご紹介させていただきましたが、

その他の時代の作品や小説なども紹介させていただければと思っています。

歴史が好きな方も歴史はあまりよく知らないという方も、ぜひロマンあふれる過去の時代に飛び込んでみませんか?

以上、「時代物が好きなら読んでおきたい商業BL」でした!

 

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